【解説】RSSを用いた”板”の作り方【楽天RSS】

トレードツール

楽天RSSを用いて”板”を作る方法を方法を解説していきます。
本記事を通じて以下のようなチャートを作成していきます。

本記事で作れるようになるチャートの図
本記事で作れるようになるチャート

トレードツールで表示させれば同じ情報はもちろん見れますが、このデータを扱えるようになることで、自分だけの自動売買ツールに活用する事も可能と思います。

Excelの必要な機能の使い方含めて丁寧に解説していきますので、是非チャレンジしてみて下さい。

解説

以下のstepで解説していきます。

作成手順
  • step1
    使用するRSS関数の確認
  • step2
    事前レイアウトの作成
  • step3
    RssMarket()関数でデータを取得する
  • step4
    Excelの条件付き書式でデータバーを表示する
  • step5
    データバーの表示設定を統一する

順番に見ていきましょう

step1. 使用するRSS関数の確認

今回の板情報の作成にはRssMarket()関数を用います。 

=RssMarket(銘柄コード, 取得項目)
第1引数銘柄コード情報を取得したい銘柄の銘柄コードを入力する
もしくは、
銘柄コードを指定するセルを参照する
第2引数取得項目取得したい情報の項目名を入力する
もしくは、
取得したい項目名を指定するセルを参照する

取得できる情報はRssMarketHeader()関数で確認できる

RssMarket関数の使い方がよくわからない方は以下も参考にしてください。

楽天RSS解説、直接RssMarket()関数を入力する方法 | 社畜の兼業投資録

RssMarketeader()関数でRssMarket()関数で取得できる項目を確認すると、以下の様に

  • 最良売気配値
  • 最良買気配値
  • 最良売気配数量
  • 最良買気配数量

を取得できることがわかります。

板を作成するのに用いる項目
板を作成するのに用いる項目

これらの項目をRssMarket()関数の第2引数に与える事で板作成に必要な情報を取得していきます。

step2. 事前のレイアウトの作成

RssMarket()関数への引数はセル参照で与えていきます。
作成したい板情報を想定し、以下の様に事前に必要な情報をExcelにレイアウトしていきます。

事前レイアウト
事前レイアウト
  1. 銘柄コードはセル参照とすることで、取得する銘柄を簡単に入れ替えられます。
  2. RssMarket()関数の第2引数に与える項目を上図の様にレイアウトして置く事で、後ほどExcelのフィル機能で効率よく関数を配置できます。

買気配と売気配を認識しやすいように書式で色を付けました。こちらはお好みでどうぞ。

step3. RssMarket()関数でデータを取得する

事前に準備しレイアウトを元に、RssMarket()関数でデータを取得していきます。

下図に示すように、
第1引数の銘柄コードは事前に用意した銘柄コードのセルを絶対参照で、
第2引数の取得項目は事前に用意した取得項目を相対参照で、指定します。

データを取得したい範囲の角(今回は左上)のセルに関数を入力し終えたら、そのセルをコピーする事で、列方向の設定を簡単に完了できます。

気配値の設定
気配値の設定

気配数量側も下図を参考に同様に設定してください。

気配数量の設定
気配数量の設定

ここまでで、ひとまず板情報の取得としては完成ですが
が、数字が羅列されているだけでは直観的に情報を理解しにくいので、条件付き書式を活用して少し見やすくしていきましょう。

step4. Excelの条件付き書式でデータバーを表示する

Excelは条件付き書式という機能があり、セルの中の値によって書式=見た目を変化させる事が出来ます。
これによって、数値だけだと直観的に理解しにくい値の大小や変化を直観的に把握する事ができます。

条件付き書式の設定は下図の様に操作して設定していきます。

条件付き書式の設定手順
条件付き書式の設定手順
  • 条件付き書式を設定した範囲を選択
  • Excelのホームタブから条件付き書式をクリック
  • プルダウンメニューからでデータバー → 好みの色のデータバーを選択

これによって、セルに値に応じた長さのデータバーが表示されます。
データバーの長さで数値の大小が直観的に確認できてわかりやすくなりましたね。

また、今回は売気配と買気配の色を別な色に設定したかったので、それぞれの範囲に別な条件付き書式を設定しました。

非常に見やすいのですが、一つ課題があるので、次のstepで修正していきます。

step5. データバーの表示設定を統一する

今回設定したデータバーがどの様に表示されているかをよくよく見ると、
別々に設定したため、下図の様に同じような値でもバーの長さに違いが出てしまっています。
これは数値の大きさの把握に誤解を与えてしまうので、同じ条件でバーが表示されるように修正していきましょう。

修正すべき箇所
修正すべき箇所

修正するために、どのような設定になっているのか見ていきましょう。
下図の様に操作を行っていき、条件付き書式のルールの管理から設定を確認していきます。

そうすると、データバーの最大値、最小値がどちらも自動で設定されている事がわかります。
自動とは、設定した範囲内の数字によって自動的に設定がされている。
という事なので、設定範囲内に存在する数値が異なれば、自動で設定される最大値と最小値も異なる。
という現象が表示の違いの原因となっています。

条件付き書式の詳細設定の確認
条件付き書式の詳細設定の確認

これを解消するために、両方のデータバーの最大値、最小値を自動ではなく、マニュアルで設定していきます。

色々な方法があると思いますが今回は一例として、
最大値と最小値をExcelのMAX()関数と、MIN()関数を用いて、
買気配と売気配両方の値の範囲全てから抽出し、
その値をデータバーの最大値と最小値として設定する方法を紹介します。

下図の様に、板の作成エリアの外側にExcelの標準関数であるMAX()関数MIN()関数の引数に、全ての気配数量範囲を指定することで、指定範囲内の最大値、最小値を抽出できます。

全ての気配値の中から最大値と最小値を取得する
全ての気配値の中から最大値と最小値を取得する

ここで抽出した値を、先ほどの条件付き書式のルールの管理設定から、下図の様にデータバーの最大値/最小値の設定を行います。

データバーの最大値/最小値設定方法
データバーの最大値/最小値設定方法
  • 最大値/最小値の種類のプルダウンを表示 → 数値を選択
  • クリックできるようになった、値のボックスをクリック
  • 先ほど最大値/最小値を抽出したセルを参照

上記操作でもって、売気配数量の赤いバーと、買気配値の青いバー両方で同じ最大値と最小値を設定します。

赤と青の両方のデータバーに同じ最大値と最小値を設定
赤と青の両方のデータバーに同じ最大値と最小値を設定

これによって、下図の様にそれぞれのデータバーが同じ条件で表示されるようになります。

適切に設定した例
適切に設定した例

お気づきの方もいると思いますが、この設定方法だと存在する数値に応じてデータバーの設定条件が変動します。

これを避けたい場合はMAX関数やMIN関数を用いず、直接希望する値を直接入力するのも良いと思います。

最後にチャートツールと比較してみましょう。

作成した板とチャートツールの板の比較
作成した板とチャートツールの板の比較

より同じような表示にしていく事も可能ですが、十分ではないでしょうか。

まとめ

お疲れ様でした。

RssMarket()関数の活用例の一つとしてい板の作成方法を解説してきました。
RSS関数だけでなく、Excelの機能と組み合わせていく事でより幅広い活用ができます。

是非色々な活用方法を検討してみてください。

ではまた。

兼業投資家約10年。
社畜でもあるためなかなか投資に時間を割けない。
本業エンジニアなので、ツール等活用/開発して効率よく両立する事を目指しています。
得られたノウハウをこちらで共有していきます。

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